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FAQ 1008987 : POC(パワー・オン・クリア)機能(Power On Clear)

マイコンを含む論理回路は電源投入時には、内部の状態は不定となっています。このため、電源投入直後には初期化のためにリセットをかける必要があります(FAQのクロックとリセットを参照して下さい)。
通常は、リセットをかけるために専用の端子(RESET端子)を使用しますが、これとは別にデバイス内部に電源電圧を比較/検出する機能を内蔵して、検出 した電圧が規定値以下の場合にリセットをかけることがあります。この機能をパワー・オン・クリア(Power On Clear)、POC(ポックと呼ぶ)といいます。このPOC機能を利用することで、外部回路を削減できますから、システムのコスト削減や小型化ができま す。

コーヒーブレイク
電源電圧を比較/検出と言うと内部に昇圧回路をもっていて、そこでPOCで指定された電圧を発生して、電源電圧と比較していると考える人がいます。実際に はそのようなことを行なう必要はありません。電源電圧から指定された電圧の数分の1の基準電圧を発生します。その電圧と電源電圧を抵抗で数分の1に分割し て得られた電圧と比較するだけです。これでも、機能的には、電源電圧を基準電圧と比較することと同じ結果となります。


POCは通常は一定の電圧に固定されていますが、中には使用電圧に応じて、マスク・オプションなどにより変更できるデバイスも存在します。

[注意]
POCは個々のデバイスでの電源電圧を検出して初期化を行なうものです。一つのシステム内にPOCを内蔵したデバイスが複数存在する場合には、検出電圧の ばらつきによりあるデバイスは初期化され、別のデバイスは初期化されないケースが発生することがあり、システムの誤動作につながることが考えられます。こ のような場合には、リセット信号を用いるなど、全体で整合をとる必要があります。
I2Cバスを用いたEEPROMではリセット端子がないので、この問題が発生することがあります。そうなると、そのときの状態(データリードでSDAが ロー・レベル)によってはI2Cバスが動作しなくなることがあります。このときにはポートを用いてSCLにダミー・クロックを出力してSDAがハイ・レベ ルになるのを待つしかありません。

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