FAQ 1009019 : 半導体デバイスで、高速のものと低速のものがありますが、どのような要因でちがうのですか。

デバイスの動作速度は、信号(電子)の伝達時間によって決まります。時間は速度に反比例し、距離に比例します。
同じ距離なら、速度の速いほうが、伝達時間が短くなります。伝達速度は、物性的な特性のちがいによって異なります。半導体デバイスはP形とN形で構成されますが、これらに含まれる元素の種類とその濃度によって、電子の移動度(モビリティ)が変わり、速度の違いを生じます。もちろん、配線や端子に使用される金属の抵抗率によっても移動度は変わりますが、デバイスの動作速度に影響するほどの差はありません。

 

また同じ伝達速度なら、距離の短いほうが、伝達時間が短くなります。このため、プロセス・テクノロジ(0.35μmプロセスなどと表現され、この0.35μmは設計ルールと呼ばれる)を微細化して、伝達距離を短縮します。設計ルールは、チャネル長(CMOSではP-chとN-chの間隔)または最小配線ピッチのことで、この微細化によって、全体のチップ・サイズが小さくなり、高速化とともに動作電圧が低くなる傾向があります。
ただし、最近のプロセスは100nm(千万分の1m)未満の領域となり、配線の容量や抵抗などが相対的に大きくなるため、単にプロセスの微細化による高速化は困難になっています。

 

さらに、回路構成によって動作速度は異なります。素子の段数が多くなれば、遅延が加算されるので、速度が低下します。特にクロック同期動作をする場合、クロック・サイクルごとにしか次の動作に移らないので、そのサイクル間に動作する回路規模によって動作速度が制限されます。

 

半導体デバイスの動作速度は、以上の要因が組み合わさって、製品ごとに異なります。

 

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