Renesas Synergy™

FAQ 1008995 : 半導体ってなんですか。

半導体(Semiconductor)というのは、導電体(Conductor)と絶縁体(Insulator)の中間の性質をもつ物質です。導電体には電気が流れやすく、絶縁体には電気が流れません。絶縁体ではありませんが、半導体の元素にはほとんど電気が流れません。
金属などの導電体には自由電子が多く含まれ、これが容易に移動するため、電気が流れやすいのです。



当初、半導体の元素としてゲルマニウム(Ge)を使用していましたが、現在はおもにシリコン(ケイ素:Si)が使用されています。



通常は半導体デバイスという表現をして、半導体を加工したものを指します。たとえば、純粋なシリコンにはほとんど電気が流れませんが、別の元素を混入(高温拡散によるイオン注入:ドーピング)することによって電気が流れるようになり、特性の異なるものを組み合わせて、いろいろな動作をさせることができます。半導体デバイスの製造工程については、半導体ができるまでをご参照ください。

シリコン(Si)の原子は、最外核に電子(-)が4つあります。電子が8つで安定するため、まわりに4つのシリコン原子が共有結合すると、安定した結晶となります(電気は流れない)。





シリコンの原子は、最外核に電子(結合の手)が4つありますが、たとえばインジウム(In:結合の手が3本)をドーピングすると、シリコンに結合するための電子が1つ足りず、これを正孔(hole)と呼びます。ここに外部からの電子を取り込みやすく、またその電子を自由電子として他へ送りやすくなり、この性質をP形(positive)と呼びます。
また、シリコンにリン(P:結合の手が5本)をドーピングすると、シリコンに結合しても電子が1つあまり、これを電子(electron)と呼びます。この電子を自由電子として他へ送りやすくなり、この性質をN形(negative)と呼びます。
半導体デバイスは、これらP形とN形の組み合わせで構成されます。
なお、これら電子(-)や正孔(+)をキャリアと呼びます。



次図は、エネルギのバンド構造です。



金属では、充満帯の電子が価電子となって伝導帯へ自由に飛び出しますが、半導体や絶縁体では禁止帯(禁制帯)があるため、充満帯にとどまります。禁止帯の中心レベルはフェルミ・レベルと呼ばれ、電子が入りえる最大エネルギ・レベルです。
たとえばシリコンSiの禁止帯幅は1.17eV(エレクトロン・ボルト:1.602×10-19[J])で、不純物をドーピングすることによってフェルミ・レベルをシフトさせます。半導体素子は、これをP形とN形で組み合わせ、電圧印加によって電子と正孔が再結合する原理を応用します。

他にご質問がございましたら、リクエストを送信してください