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FAQ 1009004 : 共振(Resonance)

振動する物体間でエネルギの授受をするとき、ある振動数で、授けるエネルギと受けるエネルギが等しくなって、エネルギ保存の法則で外部からエネルギが与えられなくても振動を持続するようになり、この現象が共振です。このとき、外部からエネルギが与えられると、振動が大きくなります。また、そのときの振動数を固有振動数(Eigenfrequency)と呼びます(Eigenはドイツ語でownの意味)。
振り子やブランコは、運動エネルギと、振れたときに高くなる位置エネルギの間で、エネルギの授受が生じます。固有振動数に合わせてブランコをこぐと、ゆれを持続したり大きくしたりできます。このとき、振幅が大きくなると、ブランコは高い位置まで上がりますが、速度も速くなり、乗っている人の体重にかかわらず、振動数は一定です。この固有振動数は、支点からの距離で決まります。
電気回路では、水晶振動子やセラミック発振子の圧電効果を利用した発振回路や、コイルとコンデンサを用いたLC共振回路が代表的な例です。LC共振回路では、コンデンサ内部に電界として蓄えられたエネルギと、コイル内部に磁界として蓄えられたエネルギが、固有周波数で等しくなって、相互にエネルギ授受ができるので、外部からエネルギ供給がほとんどなくても、電気エネルギの授受(振動)が持続するようになります。このとき、外部から見たエネルギ消費は、配線抵抗R(≒0)での発熱と電磁波の放射だけです。この状態で、外部からLC共振回路に固有振動数(周波数)の電気振動を与えると、大きな振動(発振)をするようになります。この原理は、テレビやラジオの同調回路(設定周波数に共振する電波を拾う選局)などに利用されています。
コイルとコンデンサを直列に接続(直列共振回路)すると、固有振動数で互いの電位が相殺されて、外部からはインピーダンスが0に見えます。また、並列に接続(並列共振回路)すると、互いの電流が相殺されて、外部からはインピーダンスが無限大に見えます。LCフィルタは、並列共振回路を利用して、特定の周波数ノイズを選択的に除去するものです。



ここで、インピーダンスが最小になるのは、リアクタンスが0になるときなので、そのときの共振周波数は次のようになります。

この共振の鋭さをQ値(Quality Factor/Value)で表します。


発振回路ではこれが大きいほど、正確で安定します(LC発振は数十、水晶は数百万)。ただし、Q値が大きくなるにつれて、応答性が悪く、起動に時間がかかります。

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