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FAQ 1008966 : クロックとリセット(Clock And Reset)

クロックとリセットはマイコンを含めて、デジタル回路では基本的な信号です。
[クロック]
簡単なゲート回路を除いて、デジタルの回路はクロックに同期して動作します。1クロックの間に基本的な処理を行ない、これを繰り返すことで必要な動作を行ないます。このように動作をクロック単位に分けることで複雑な動作を安定して実行させることができます。

コーヒーブレーク

LSIの中では上のような単純なクロックを用いることは稀で、1周期の中で位相が異なる複数のクロックを使い分けるのが一般的です。下に2相の場合のクロック例を示します。このように2つのクロックが重ならないようになっています。


このように、クロックは動作の基準となるタイミングとなる信号ですが、それ以外にも以下のような使われ方をします。

  • タイマ・カウンタでカウントして必要な時間間隔(インターバル)を得るため
  • 入力された信号からノイズをとるため
  • 入力された信号のエッジ検出を行なうため

[リセット]
クロックと同様に基本的な信号としてリセットがあります。内部にF/Fや順序回路をもったデジタル回路では電源投入時にF/Fや順序回路の状態が不定となります。これをある状態に初期化するために使用するのがリセット信号です。そのため、リセット信号がきちんとしていないとその後の正常な動作は期待できません。



古いデバイスではリセット信号をクロックでサンプリングしていて、リセット信号の幅として2~3クロック分必要などの規格が定められていたものもありました。そのため、電源投入時に電源電圧が動作電圧になり、クロック発振が安定してから規定された時間経過してからリセットを解除するような手順が必要でした。
最近のマイコンではこのような規格はなくなりました。これは、省電力モードとして、クロックの発振そのものを停止するようなSTOPモードをサポートするようになったからです。STOPモードを解除する手段の一つがリセットですので、クロックがないと受け付けられないようでは使い物になりません。
それどころか、78K0や78K0Sなどのマイコンではリセットがかかるとクロック発振を止めてしまいます。
リセットは、主に電源投入時の初期化のために使用されます。このため、電源電圧を監視してある電圧になるまではリセットをかけるようなリセットICと呼ばれる専用のIC もありましたが、最近ではPOC(パワー・オン・クリア)回路としてマイコンに内蔵されるようになってきています。それ以外では、プログラムの実行が異常になった場合に正常な動作状態に復帰させるためのウォッチドッグ・タイマでもリセットがかけられます。FAQの「ウォッチドッグ・タイマの基本」も参照ください。

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