FAQ 1005780 : ツェナー・ダイオードに10uAを流して39Vにクランプしたいのですが、低温になると、一瞬ツェナー電圧を越えてから定電圧に下がるのはなぜですか。

ツェナー・ダイオードは、トンネル効果とアバランシェ効果(電子なだれ)で機能する素子です。
トンネル効果は、PN接合への逆バイアスで広がった空乏層を電子が突き抜ける現象です。
アバランシェ効果は、シリコン結晶に衝突した自由電子が、共有結合の電子をはじき出して、連鎖的に自由電子が増加する現象です。
ツェナー電圧が約5.1Vまでの素子は、トンネル効果が支配的です。それを越えると、アバランシェ効果が支配的になります。ツェナー電圧の温度係数が、約5.1Vまでは負で、それを越えると正になるのはこのためです。



熱エネルギーも、シリコン結晶から自由電子を放出させる要因になります。ツェナー電圧が39Vでは、10uAでもトンネル効果を生じる電圧に達していますが、さらにアバランシェ効果が必要です。低温で電流量が少ないと、アバランシェ効果が生じるまでブレークダウンせず、いったん電圧が上昇することがあります。電圧上昇による電流量の増加や、通電でのチップ温度上昇も、アバランシェ効果の要因になります。

適用製品

定電圧用ツェナーダイオード
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