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FAQ 1008915 : EEPROMとFlashメモリ(Difference between EEPROM and Flash memory)

マイコンと共に使用されたり、マイコンに内蔵されたりする、電気的に書いたり消したりできるPROM(書き込み可能なメモリ)としてはEEPROMとFlashメモリがあります。両者はどのように使い分けするのでしょうか。

[構成による差]
FlashメモリはEEPROMの一種ですが、消去はブロック単位で行なうことで構造を簡素化しています。その結果、メモリ容量を大きくできますし、製造コストも安くなります。
そのため、マイコンに内蔵された場合では、EEPROMは数十バイト程度が普通ですが、Flashメモリは数十K~数百Kバイトになります。

おまけの話 その1
単体の部品としてみた場合、EEPROMは数十~数Kバイト程度でシリアルインタフェースを利用した8ピン程度の小さなパッケージに入ったものが主流のようです。主な用途としては、TVのチャンネルや音量を覚えておいて、電源を入れなおした場合に以前の状態に戻すためなどに使われています。
Mバイト程度の容量のEEPROMもあるようですが、大容量の分野ではFlashメモリが主流です。特に最近流行しているメモリ・オーディオやUSBメモリ、各種のメモリカードではNAND型のFlashメモリが使用されています。


[書き込み機能による差]
EEPROMは必要なアドレスに対して、新しいデータを書き込むだけで古いデータを書き換えることができます。一方、Flashメモリは消去された状態から書き込むこと(例えば、"1"の状態から"0"にする)はできますが、逆方向の書き込み("0"から"1"にする)はできません。この場合には、ブロック単位での消去を行なう必要があります。

[データの書き換え回数の差]
通常、EEPROMは10万回以上の書き換えが保証されています。それに対して、Flashメモリではそこまでの書き換え回数は保証されていません。78KのAll Flash製品ではデバイスにより異なりますが、100~1000回が保証されています。この回数は少ないように思われますが、量産後のプログラムはそんなに頻繁に書き換えることはないためと、書き換え回数よりもきちんとデータを保持することの方が重要なためです。逆に、開発段階では、この回数を大きく超えて書き換えることが可能です(この場合には、頻繁にプログラムを書き換えるので、長い間データを保持する必要がないことで書き換え回数を増やせます)。

以上をまとめると次のようになります。

EEPROM RAMの延長で電源断でも保持したい少ないデータの記憶用で比較的頻繁に書き換える用途に使用
Flashメモリ ROMとしてプログラムや大量の(固定/半固定)データ用で、それほどの頻度での書き換えは必要ない用途に使用

 

おまけの話 その2
EEPROMやFlashメモリの登場により、アプリケーション・システム(製品)に搭載された状態でメモリの内容が書き換えられるようになりました。これは、製品の開発段階や量産立ち上げ時だけのメリットではありません。もっと大きなメリットは、出荷後のメンテナンスです。プログラムにバグはつきものと言われるように、出荷後に見つかる不具合や仕様の変更が往々にして発生します。この際に、製品のプログラムがフィールドで簡単に更新できれば、人が出向いて部品を交換したり、逆に、製品を搬送したりと言った手間が省けます。さらに、インターネットやデジタル放送を用いて、自動的にプログラムを更新するようなことも可能になります。
(中には、プログラムを更新すると、それまでの設定した内容が初期化されてしまい、最初から設定をやり直さないといけない場合があり、簡単に更新できると単純に喜べない場面もありますが。)
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